投薬ミスを防ぐ方法とミスの対処法

看護師の仕事に限らず、人が行っている限り仕事上の人為的ミスは必ず起きる。しかし人の命を預かる以上、看護師のミスはほかの仕事以上に許されないものだ。
新人かベテランかによらず常に注意を怠らないことが肝心だが、ミスを防ぐ方法とミスしたときの対処法は存在する。同じミスを繰り返さないことが大切だ。

看護師のミスで最も多いのは、投薬ミスだ。
薬品そのものや投薬の量を間違えたり、点滴の速さを間違えるなどのミスがある。患者が与えた内服薬を飲んでいなかった場合も、看護師の投薬ミスとなる。
原因は、アンプルが似ていた、手書き文字の誤読、薬品の置き場所が間違っていたなど多種多様だ。

薬品を間違えないためには、ダブルチェックが有効だ。
ダブルチェックは、2人の看護師が同時に、もしくは時間差で薬のチェックを行うことだ。ベテランと新人など一方が相手に依存しないことと、双方が十分な能力を持ち合わせていることが肝要だ。単なる習慣にすることなく、声を出し指を指して意識的に行う必要がある。
薬を飲み忘れたり故意に飲まないことがある患者の場合は、患者が飲んだことを確かめてから次の仕事に移る。

病院全体の対応としては、薬の置き場所を間違えない、使用頻度が低く危険な薬は保管しないなどの方法がある。カルテの記入は丁寧に行い、不正確な記述や省略しないことを徹底するべきだろう。
また、直接自分が関与していないミスを、自分のこととして捉えることも大事だ。ミスした看護師1人の責任を問うのではなく、病院全体の問題として考え対処することが重要だ。